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第57回日本小児呼吸器学会

ハンズオンセミナー

ハンズオンセミナーは参加登録の際に併せてお申込ください。

■気管支鏡検査

日時:11月22日(土)9:45~12:35
定員:18名

【背景と目的】
小児で呼吸器内視鏡検査ができる施設は限られており実施できる施設においても地域によっては小児外科や耳鼻科、また成人の呼吸器科が担当しており小児科医で技術をもつ医師は限られています。診断治療に難渋する小児の呼吸器疾患において気管支鏡検査での正確な評価は適切な診断、管理に非常に有用です。このハンズオンセミナーを通して検査の普及、技術の向上をはかりたいと思います。

【対象】
★気管支鏡検査をやった事がないけど興味のある方
★普段検査をしていて講師に質問したい方や技術の向上をはかりたい方、交流をはかりたい方
などお気軽に、ご自由にご参加ください。
実技は先着18名ですが、講義だけや、実技の見学は自由にご参加いただけます。
講義はなしで実技のみ参加も可能です。今回はオリンパスのビデオスコープに加えて町田株式会社の在宅訪問診療でも実施可能なファイバースコープも用意しております。過去に参加した方のリピートも歓迎いたします。空きがあれば当日申し込みも可能です。

【ハンズオンの内容】
(事前講義)
気管支鏡検査の基礎知識に加えて、講師が気管支鏡を行うようになった経緯や過去の経験などをお話しさせていただきます。
【実習内容(1グループ45分程度を予定)】
(基本編)気管支鏡の持ち方、操作方法、基本の観察手技、気管支解剖、評価方法
(応用編)異物除去術(軟性鏡でのバスケット鉗子や把持鉗子を用いた異物除去)
※異物は硬性鏡での除去が標準ですが、近年は軟性鏡での除去の報告が増えています。
その他、喀痰吸引(模擬痰の用意あります)、ファイバー下挿管、非挿管での気管支鏡手技 など
応用編は申し込み状況をみて希望に応じて実施できるようにしたいと思います。
(状況によってはご希望に完全に添えない場合もあります、ご了承下さい)
*当日症例相談も受け付けています、できれば事前に内視鏡の動画を事務局へ送付していただきたいですが、当日相談も可です。PCで見られる状態でご相談ください。

■呼吸機能検査

日時:11月22日(土)14:50~16:50
定員:16名

【コーディネーターのことば】
 呼吸機能検査や呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)が活用される代表的な疾患に、気管支喘息があります。小児の気管支喘息のガイドラインに喘息の診断、治療の選択、治療経過のモニタリングに重要であると記載されています。また、学童期初期の肺機能によって、思春期ごろの喘息寛解率に差があるという報告もあり、喘息診療で呼吸機能検査は欠かせないものとなっています。しかし、日常診療では呼吸器症状で受診する患者さんが多くみられます。その時に呼吸機能検査やFeNOを測定すると、気道狭窄の有無、可逆性の有無、気道炎症の有無などの気道の状態の把握が出来て、病態や疾患を推測することが出来ます。従って、日常診療で呼吸機能検査を上手く活用することはとても有用です。
 呼吸機能検査の“コツ”は、検査中の声かけと結果の見方です。検査中は呼吸に合わせて『吸えなくなるまで吸って、吸って~吐けなくなるまで吐いて、吐いて~』や『大きく吸って、一気に!ふぅ~』などと、上手くタイミングをとりながら声をかけることがとても重要です。上手く検査が出来なければ、結果をきちんと評価することができません。また、検査結果を症状や診察所見と合わせて読むことは病態を推測することに繋がります。特に、フローボリューム曲線は吸気のパターンも含めて、曲線の形に注目することが重要です。FeNOの測定では、『一気に息を吹きすぎず、長く吹き続ける』ように声かけすることが必要です。FeNOは好酸球性の気道の炎症の存在を示唆し喘息の有無を判断するのに有用ですが、結果に影響する要素を考慮して判断しなければいけません。
 このハンズオンで呼吸機能検査、FeNOの測定する時のコツ、結果を評価する時のコツを講義と実技を通して参加者の皆様に体感していただき、『とりあえず、明日から呼吸機能検査、FeNO測定をやってみよう!』と考えるきっかけになればと思います。

■呼吸理学療法

日時:11月23日(日) 9:00~11:30
定員:32名

《コーディネーターのことば》
咳について考えてみましょう

 小児呼吸器学会では2004年以降呼吸理学療法ワーキンググループが中心となりハンズオンを開催してきました。毎回テーマを変えて、どの子供に対しても安心、安全な呼吸理学療法を提供することを目標に行ってきました。
 今回何をテーマにと考えたときに、もう一度基本に戻って、排痰の大きな要素である【咳】に注目してみたいと思いました。健常児であれ重症心身障害児であれ、急性期でも慢性期でも常に咳がなければ排痰は促すことができないわけですから。
 実技の前に3名の先生方にご講演をしていただきます。上田康久先生(うえだこどもクリニック院長)は、これまでWGの第一人者として呼吸の見方についてこれまでもご講演をいただきましたが、呼吸理学療法はつまりは咳がどのぐらいうまく促すことができるかであると臨床の現場でも念頭に置かれています。そこで今回【咳】にこだわった診察についてご講演いただきたいとおもいます。次に榎勢道彦先生(四天王寺和らぎ苑 理学療法士)には換気と姿勢についてご講演をいただきます。榎勢先生はご施設でEIT(Electrical impedance tomography)を測定されており、さまざまな体位による換気について客観的データに基づいたご講演をお願いします。最後に北村憲一先生(静岡県立こども病院 理学療法士)に良肢位と徒手的排痰(咳介助)についてご講演をいただきます。北村先生は超急性期から慢性期にかけて様々な児の排痰にかかわっていらっしゃいますので、ちょっとしたコツであったり児へのかかわりについてご講演をお願いします。
 最後にグループに分かれて互いに咳介助をしていただき、どれだけ呼吸にあわせての介助が難しいのか体験をしていただき、特に医師の先生方には呼吸理学療法の難しさと素晴らしさを感じていただけるようなハンズオンにできたらとおもいます。

■若手医師のための小児呼吸器ワークショップ

アドバンスコース
日時:11月22日(土)17:00~18:30
定員:18名(対象:小児呼吸器ワークショップ受講経験者、人工呼吸管理を含む小児呼吸器の総合的な診療を行っている医師)、応募期間終了後抽選にて参加者を決定します

《コーディネーターのことば》
 「若手医師のための小児呼吸器ワークショップ」は、専門をまだ決めていない若手小児科医を主な対象として、日常診療に直ちに応用できる知識と技術の習得を目的に、講義と実技を組み合わせたワークショップ形式で2014年より毎年開催してきました。これまでの受講者からは「さらに深く学びたい」との要望が多く寄せられ、第54回日本小児呼吸器学会学術集会からは「若手医師のための小児呼吸器ワークショップアドバンスコース」を新設し、開催しております。
 本コースでは、これまでのプログラムを複合したシナリオ課題解決型グループワークに加え、排痰補助装置の体験を盛り込み、より実践的な内容を提供します。今回の対象は、従来のワークショップ受講経験者、あるいは人工呼吸管理を含む小児呼吸器の総合的な診療を行っている医師です。ぜひご参加いただき、明日からの臨床にご活用いただければ幸いです。

内容:

  1. シナリオ課題解決型グループワーク
  2. 排痰補助装置体験

プログラム詳細:

  1. シナリオ課題解決型グループワーク
    実際の症例をもとに、身体所見・検査結果・画像所見などをディスカッションしながら診断・治療の方針を検討します。2シナリオのグループワークを行います。
  2. 排痰補助装置体験
    複数の排痰補助装置を実際に自身で装着し、その効果を体験していただきます。
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